JAPAN DREAM アライアンスパートナー:東海汽船(株)様 インタビュー
こちらから東海汽船(株)様との協働プロジェクトの様子もあわせてご覧ください。
東海汽船(株)様 インタビュー
船内案内と船についてのレクチャーをして頂いた、
- 船舶部門 工務グループ 青木グループ長
- 船舶部門 海務グループ 小川グループ長
にインタビューさせて頂きましたので、下記ご紹介します!
Q:船内見学会の依頼を受けた際の印象や、実際に子ども達を受け入れて下さった理由を教えてください。
(青木さん)
私自身、もともと社会貢献活動に関心があり、若いころに献血を行ったことを皮切りに、現在ではマンスリーサポーターとしてユニセフの活動を応援したりしています。
今回、JRCS㈱さんからお話を頂いて、JRCSさんがSOLTILOを通じて児童養護施設の子ども達をサポートされている活動にも共感しましたし、会社として出来ることがあれば協力したいなと思い社内で相談したところ、みな快く賛同してくれたので実施することが出来ました。船内見学といった形で子ども達を受け入れることが出来て、喜んでもらえたようで嬉しく思います。
Q:見学会に参加した子ども達のリアクションや感想で印象に残っていることはありますか?
(青木さん)
後日子ども達から感想とお礼のお手紙を頂きまして、やはり見学会を実施出来て良かったなと感じましたね。
当日船内を案内して回っていた時は、なかなか一人ひとりの表情まで見ることが出来なかったので、喜んでくれているのかとかちゃんと理解してくれているのか不安な部分もあったのですが、手紙を読んでやって良かったなと実感しました。
(小川さん)
私自身は他の業務の関係で子ども達と一緒に船内を回ることは出来なかったのですが、やはり青木が案内したブリッジや機関室は普段は見ることができない場所なので、実際に中に入って自分の目で見た経験は子ども達の印象に強く残ったのではないかと思いますね。
手紙をみても、やはり船内見学を行って正解だったなと思いましたし、人を惹きつける船の魅力について理解してくれたようで良かったです。
(青木 工務グループ長に操舵室を案内頂いている様子)
Q:見学会をきっかけとして、子ども達が船の仕事をどのように捉えていると嬉しいですか?
(青木さん)
来てくれた子ども達に船の仕事を将来の職業の選択肢の一つに入れてもらえればと思いますし、より多くの方に関心を持っていただきたいので、今回のような機会があればぜひまたやりたいなと思います。
(小川さん)
“船”を身近に感じてもらえているといいなと感じます。
子ども達が船を見て感動してくれたこと。外から、港からの見る景色と、船に乗って感じる世界は違うので、もちろん職業的に船に乗りたい人が増えることももちろん嬉しいですが、やはり一番は船に関心を持ってもらえると嬉しいです。
Q:改めて、海のお仕事、船舶業界の仕事の魅力について教えてください。
(青木さん)
『ごはんがタダで食べられて良いな』と手紙で書いてくれた子もいましたけど、本当に船に乗っている間は衣食住でお金がかからない。作業服ももらえる。個室も与えられて食事も1日4食出てくる。給料も同級生平均と比べると2割増し位でもらえるし、船に乗っている間はお金を使う機会がないので貯金もしやすい。あと通勤がないので満員電車に乗らなくて済む。
デメリットを挙げると、家族にすぐに会えないこと。子どもが産まれたり親に何かあった時であってもすぐに船を降りることが出来ないってことがありますけど、メリットデメリットを比較すると、メリットの方が大きいと思いますね。
(小川さん)
やはりロマンがある!!
海から見る陸や灯台の灯はものすごく綺麗で、それでいて毎日同じ景色はない。
その意味では、変化に満ちた仕事といえると思います。
Q:お二方とも船乗りとして長年船の上で働かれた経験も豊富ということで、ズバリお聞きしたいのですが、船の上のお仕事と現在の本社でのお仕事、どちらの方がお好きですか?
(青木さん)
両方好きですよ!どちらが良いかを比べるのは難しいです…
今後“船に乗るように”と辞令が出れば喜んで乗りますし、本社は本社で大変ですけど毎日家に帰れますし、やりがいもあって満足してます。
(小川さん)
本社での仕事は船乗りとはまた違った職種なので、この年になってもまた新しい仕事をさせてもらえて非常に勉強になっているのですが、これまで30年くらい船に乗っていたこともあって、出来れば船乗りに戻りたい、船の良さをみんなにアピールしたいって想いもあります。
ただ先ほど言ったように、すぐに家に帰れないってデメリットもあるので、家族にお留守番をさせて寂しい思いをさせてしまうことを考えると、家族のためには今の部署の方が良い気もしますし、個人的な気持ちでは船に戻りたいなとも思います。
(小川 海務グループ長による船についてのレクチャー)
Q:最後に、今後船舶業界を目指す若者やこれから社会人となる学生に向けてメッセージをお願い致します。
(青木さん)
今般、船舶業界は人員不足で悩まされていると各社から聞きます。特に船員のなり手は少なく、船員になる為の高校・高専・短大・大学への入学希望者も少ないと聞いています。日本は海に囲まれた島国です。
船とは縁が切れない国家です。船舶業界も自動化が進み今後船員の人数も少なくてすむ時代が来るかもしれませんが、当面は更に人手不足が深刻になる時代が来ると危惧しています。就職の選択肢の一つに船舶業界又は船員という仕事を入れて貰えれば幸いです。私も27歳からの再就職ですが、最初からでなくても働ける業界ですので、再就職の選択肢にでも入れていただければ嬉しく思います。
(小川さん)
世界で一番大きな乗り物と言ったらやはり船でしょう。大きなものでは、クイーンメリー号と言って長さが350mと東京タワーより長い船もあります。そんな大きな船を操り、車より何百倍もの大きなエンジンを動かして七つの海を渡ることが出来るのが船員という仕事です。家族と離れさみしく感じることもあったり、嫌なことがあったりするけど、ジャンプしながら船と競争するイルカを眺めたり、海に映る真っ赤な夕日を見ていると、細かいことを忘れ、なぜかスーッと気持ちが楽になります。どんな仕事も仕事となれば厳しいことが多いけど、船の世界は、ほかの人には味わえない楽しいこともたくさん。船の世界はそんな世界です。そんなロマンあふれる海の世界に興味を持ったらぜひチャレンジしてください。
船内見学およびインタビューにご協力頂きました東海汽船㈱の皆様、ありがとうございました!